良い眠りは1日の疲れをほぐし、体内の「気」を整えます。気力を養い、翌日も元気に過ごすために快適な寝室づくりは欠かせません。
それにはまず、ベッド(ふとん)の位置です。寝室のドアから対角上に最も遠い位置に、そして、枕がドアから最も離れた位置になる向きに置くのが理想的です。 その位置だと、横たわった状態でも、寝室の入り口を含め寝室全体を見渡せるので最も安心して眠れるでしょう。さらに、ベッドの枕側が壁に接していると、 後ろ盾を得る運が上がると風水では言われています。枕側が窓なら、壁のかわりにしっかりと遮光するカーテンをつけましょう。
その位置だと、北枕になるというお宅もあるでしょう。そして、北枕は縁起が悪いと避ける方がいらっしゃいますが、心配はいりません。 北に向けると頭が涼しい位置でよく眠れるので亡くなった方を北枕にして寝かせるようになったのが始まりという一説があり、 生きている人が北枕で寝てはいけないというのは、迷信といえるでしょう。
お部屋全体としては、寝室は休む場所なので、「陽」よりやや「陰」な雰囲気が適しています。例えば、華やかな色を使うより、優しい色が良いです。 そして、テレビやオーディオはリビングに置くタイプのものより、小ぶりなもののほうが良いです。
人は1日の約3分の1を寝室で過ごします。長い時間を過ごす寝室なのですから、快適になるように整えたいですね。
- 朝は窓を開けて、「気」の入れ替えを。
- 大きい観葉植物は、寝室には不向き。
- 枕側にエアコンや額つき絵をつけない。
工藤 沙美
- ・日本生活空間研究会主宰
- ・風水コンサルタント
- ・英国公認インテリアデザイナー
- ・ロンドン大学心理学部卒
中国人の風水師から直伝の「中国正統派風水」の理論を、8年の海外生活で取得した英国公認インテリアデザイナーとしての知識を生かしたモダンな風水を提案している。講演や執筆の他、風水コンサルティングを中心に活動。ロンドン大学心理学部卒業、MIT(マサチューセッツ工科大学)で体育講師を務めたこともあり、健康学から心理学にわたる多彩なバックグラウンドを生かした親身なアドバイスが、財界人や実業家から若い女性まで幅広く支持されている。子育てを終え、主婦層からも信頼が厚い。「快適風水生活」(成美堂),「英国式風水で幸せになるインテリア術」(トーソー出版)など、著書・出版物多数。